“献酬”のいろいろな読み方と例文
旧字:獻酬
読み方割合
けんしゅう66.7%
とりやり10.0%
やりとり10.0%
けんしう6.7%
さかずき6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木村さんもそうだと思うが、私には、夫の留守に木村さんと献酬けんしゅうすることは、夫の意志に背くことにはならない、という気があった。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
実にその志操こゝろざしに傳次やなおほれるじゃアねえかとういう旦那の心持で、誠にもっともだからそう云う事ならせめて盃の一つも献酬とりやりして、眤近ちかづきに成りたいと云うので
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
菊池君から四人目、恰度私と向合むかひあつて居て、芸妓を取次に二三度盃の献酬やりとりをした日下部君は、時々此方こつちを見て居たが、遂々盃を握つて立つて来た。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
一夕いつせき、松川の誕辰たんしんなりとて奥座敷に予を招き、杯盤はいばんを排し酒肴しゆかうすゝむ、献酬けんしう数回すくわい予は酒といふ大胆者だいたんものに、幾分の力を得て積日せきじつの屈託やゝ散じぬ。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
主人「イエも何う致しまして、親子兄弟固めの献酬さかずきを致しましょう…先刻さっきの酒を、その柄樽を文七」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)