“よそいき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
他所行60.0%
他行衣10.0%
外出着10.0%
晴着10.0%
晴衣10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旦那だんな役所やくしよかよくつさきかゞやいてるけれども、細君さいくん他所行よそいき穿物はきものは、むさくるしいほど泥塗どろまみれであるが、おもふに玄關番げんくわんばん學僕がくぼくが、悲憤ひふん慷慨かうがいで、をんなあしにつけるものを打棄うつちやつてくのであらう。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
葉子は地味じみ他行衣よそいき寝衣ねまきを着かえて二階を降りた。朝食は食べる気がなかった。妹たちの顔を見るのも気づまりだった。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
着たままの、外出着よそいきも、すっかりしわだらけになってしまっているが、膝のあたりに水いろの湯巻がこぼれて、ふくらかなももが、ちょっとあらわれて、じきに隠されてしまった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
私は自分の長身によく似合った晴着よそいきを二着も持っています。この下宿の近くに、コペンハーゲンで評判の好い、腕の確かな服屋があります。
聖アンデルセン (新字新仮名) / 小山清(著)
一枚も持たず……晴衣よそいきに着る物でも、帯でも、箪笥たんすでも、皆なこゝへ来てから自分で丹精した物ばかりなんですよ……まあ、御主人様の御蔭で、斯うして人様が被入いらしつて下すつても恥しくない迄に
死の床 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)