“よそゆ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
余所行52.2%
他所行21.7%
他処行8.7%
外出行8.7%
他行4.3%
外行4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春になって花見に行ったとか、もしくは芝居を見に行ったとか、そうでなくっても何処かの人の集りに出て行ったので、余所行よそゆきの晴衣をて行った。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
作衛は使いにやっているからいない筈だが、おはるは居るのにと思いながら私は他所行よそゆきの草履をしまいこんだ。
入梅 (新字新仮名) / 久坂葉子(著)
これらの短文の中のあるものは、その後に自分の書いた「他処行よそゆき」の随筆中に、少しばかりちがった着物をきて現われているのもある。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
びんほつれを、うるさそうにかきあげしそのくしは吉次の置土産おきみやげ、あの朝お絹お常の手に入りたるを、お常は神のお授けと喜び上等ゆえ外出行よそゆきにすると用箪笥ようだんすの奥にしまい込み
置土産 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
封筒へ入れて封じ目をし、さも大事そうに懐中ふところへ入れた。それから他行よそゆきの衣裳を着、それから店へ出て行った。
銅銭会事変 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼は此場合直ぐけ附ける事が、第一の急務である事に気が附いた。不断着を脱いで外行よそゆきに着替えて居ると今迄少しも出なかった涙が、譲吉の頬を伝った。
大島が出来る話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)