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ゆうふう
而して燕王の豪傑の心を
攬る
所以のもの、実に王の
此の勇往
邁進、
艱危を冒して
肯て避けざるの
雄風にあらずんばあらざる也。
艇尾には
色淺黒く、
虎髯を
海風に
吹かせたる
雄風堂々たる
海軍大尉あり、
舵柄を
握れる
身を
延して、『やゝ、
貴下等も
日本人ではないか。』とばかり、
私と
武村兵曹の
面を
見詰めたが
此時徐かに
艇頭を
廻らして
此方に
近づいて
來たが、あゝ、
其光譽ある
觀外塔上を
見よ※
色の
黒い、
筋骨の
逞ましい、三十
餘名の
慓悍無双なる
水兵を
後に
從へて、
雄風凛々たる
櫻木海軍大佐は