“もてあま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
持余90.6%
持餘9.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巣を造るか造らないに最早もうこういう難題が持上ろうとは、三吉も思いがけなかった。お杉やお倉ですら持余もてあましている宗蔵だ。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
門衛の持余もてあますを見て、微笑えみを含みたるお丹乞食、杖をもって門の柱を、とん。「同宿、構わずに、しけ込めしけ込め。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
勉強べんきやう出來できず、稼業かげふ仕事しごと捗取はかどらず、持餘もてあました身體からだ春寒はるさむ炬燵こたつはふんで、引被ひつかついでぞたりけるが、時々とき/″\掛蒲團かけぶとんえりからかほして、あゝ、うゝ、と歎息ためいきして、ふう
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
十兵衞と云しが兄作藏は性質うまれつきよからぬ者にて村方にても種々しゆ/″\樣々さま/″\の惡事をはたらきし故親の作十も持餘もてあまつひ勘當かんだうに及びしが弟十兵衞は兄とちが正路しやうろの者にて隣村迄りんそんまで評判ひやうばんきにつき是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)