“みづばな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
水洟16.7%
水離16.7%
水鼻洟16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あれか、あれは露西亜帰りの男に土産に貰つたのだが——」板垣氏はみづばなを啜りながら肩をゆすぶつた。「あちらでは何に使つてるものか、誰に訊いてもわかりよらん。」
それを見ると却つて可哀相でと、母は切りに水洟みづばなを拭いてゐる。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
おつぎはつめたくなつたときなべのとかへてやつた。おしなしくもない雜炊ざふすゐを三ばいまでたべた。いくらかはらなかあたゝかくなつたのをかんじた。さうしてやうや水離みづばなれのした茶釜ちやがまんでんだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
圭一郎は電車の中などで水鼻洟みづばなを啜つてゐる生氣の衰へ切つて萎びた老婆と向ひ合はすと、身内をうづく痛みと同時に焚くが如き憤怒さへ覺えて顏をしかめて席を立ち
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)