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みずばな
語句 | 割合 |
水洟 | 90.2% |
水涕 | 7.8% |
水鼻 | 2.0% |
と、女は
水洟をすすると一緒に唇から
沁み入る涙をぐっと
嚥みこんだらしかったが、同時に激しくごほんごほんと
咳に
咽んだ。
「
老翁、この
辺かい。」と、市郎は
立止まって
顧ると、七兵衛は
水涕を
啜りながら進み出た。
夫の帰った物音に引窓からさす
夕闇の光に色のない顔を
此方に振向け、
油気失せた
庇髪の
後毛をぼうぼうさせ、寒くもないのに
水鼻を
啜って、ぼんやりした声で、お帰んなさい——。