水涕みずばな)” の例文
と意久地なく落ちかかる水涕みずばなを洲の立った半天の袖できながらはるか下って入口近きところにうずくまり、何やら云い出したそうな素振り
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
老翁じいや、このへんかい。」と、市郎は立止たちどまってみかえると、七兵衛は水涕みずばなすすりながら進み出た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
すると、七十八翁は、水涕みずばなも氷りそうな中に立って、スケッチしていた筆をとめ
梅ちらほら (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水涕みずばなをたらした男の児等の面がまえを!
蕗のとうを摘む子供等 (新字新仮名) / 長沢佑(著)