“ふみだん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
踏段66.7%
踏壇11.1%
蹈段11.1%
階段11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを柘榴口ざくろぐちといって、そこをくぐって、足掛の踏段ふみだんを上って、湯槽にはいるのである。自然湯槽は高くなっている。今のように低くなったのを温泉といっていた。
左右さいう見定みさだめて、なべ片手かたてらうとすると、青森行あをもりゆき——二等室とうしつと、れいあをしろいたふだほかに、踏壇ふみだん附着くつゝいたわきに、一まい思懸おもひがけない真新まあたらし木札きふだかゝつてる……
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
玄関の蹈段ふみだんの上に突っ立って、貴様がもう冷たくなった面をさらしながら、眼の色をくしている間に、おれは、ポケットの中へ手を差し込み、蟇口がまぐちを探す。そしてからっぽの手を引き出して見せるんだ。
吉里は一番後れて、階段ふみだんを踏むのも危険あぶないほど力なさそうに見えた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)