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はんく
潰し此大勢にて十日も
逗留されては村中の
惣潰れと成るべし
如何はせんと十方に
呉誰有て一言
半句を
我れは
知らねど
胸にや
刻まれし
學士が
言ひし
詞一
言半句も
忘れず、
歸り
際は
此袖をかく
捉らへて
待つとし
聞かば
今かへり
來んと
笑ひながらに
仰せられし
被のお
聲も
最う
聞くことは
出來ず
永楽亭楡木川の
崩を記する、
鬼母の一剣を受くとなし、又
野史を引いて、永楽帝
楡木川に至る、野獣の突至するに
遇い、
之を
搏す、
攫されてたゞ
半躯を
剰すのみ、
殮して
而して匠を殺す