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ないしうげん
また
二人が
内祝言の
日はチッバルトどのゝ
大厄日、
非業の
最期が
因となって
新婿どのには
當市お
構ひの
身の
上となり、ヂュリエットどのゝ
悲歎の
種
えツ、默らないか、武士に向つて
誘拐とは何だ。——借金の
抵當に、今晩は拙者が直々に伴れ歸り、
内祝言を濟ませて、宿の妻にするのに何の不思議だ。
マンチュアに
蟄してゐやる
間に、わしが
機を
見て
二人が
内祝言の
顛末を
公にし、
兩家の
確執を
調停し、
御領主の
赦を
乞ひ、やがて
卿を
呼返すことにせう
手前が
存じをりまするは
是限り。
内祝言の
儀は
乳母が
善う
承知の
筈。
何事にまれ、
予が
不埓と
御檢斷遊ばれうならば、
餘命幾何もなき
老骨、
如何な
御嚴刑にも
處せられませう。