“ちんせい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鎮静33.3%
沈声11.1%
沈静11.1%
沈靜11.1%
鎭靜11.1%
陳斉11.1%
陳生11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今ではそれがこうした生活に逆戻ぎゃくもどりしたくらいであるから、よほど鎮静ちんせいはしているが、それでもどうかすると昔の熱情がほとばしった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
既にして間近にきたれり、あたかもこの時四隣しりん寂寞せきばく気結きけつ沈声ちんせい、陰々として、天井黒く壁白し。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
或はいわれて澎湃ばうはい白沫をばし、或は瀾となり沈静ちんせい深緑しんりよくあらはす、沼田をはつして今日にいたり河幅水量ともはなはだしく减縮げんしゆくせるをおぼえず、果して尚幾多の長程と幾多いくたの険所とをいうする
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
加之空氣も沈靜ちんせいなら光もしんめりしてゐて、自分の鼓動こどう、自分の呼吸こきふさへかすかみゝに響く………だから、眼前にゑて置く生暖なまあたたかい女の氣もヤンワリ周三の胸に通ふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
此の滿足に依ツて、燃えてゐた血は幾か鎭靜ちんせいになツたが、氣は相變あひかはらず悶々する。何を悶々するのか自分にも能くは解らなかツたが、始終悶々する。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
陳斉ちんせいの野にいる人でない限り、おおかたの人は餓えしむれば、相当の悪魔となり得る可能性を持っている。いわんや、いかに善良なりとはいえ、畜類である犬に於てをや。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
江夏こうかの地に、乱がおこった。張虎ちょうこ陳生ちんせいという者が、掠奪、暴行から進んで叛乱の火をあげたのである。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)