“ずさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
従者39.1%
退30.4%
從者17.4%
4.3%
儒者4.3%
退去4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「誰やらん見知らぬ武士もののふが、ただ一人従者ずさをもつれず、この家に申すことあるとて来ておじゃる。いかに呼び入れそうろうか」
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
一分もつたかと思ふと、また女の影が映つて、それが小さくなつたと見ると、ガタリと窓が鳴つた。と、男は強い彈機ばねに彈かれた樣に、五六歩窓際を飛び退ずさつた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
あゝシモン・マーゴよ、幸なき從者ずさ等よ、汝等は貪りて金銀のために、徳の新婦はなよめとなるべき 一—三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
と、口ずさみながら、それでも、その眼は、情熱をもって、益満を凝視していたし、その耳は、一語を、一句を、頭の中へ、滲ませていた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
小唄ずさみで、辻斬りの
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
その名のみひろごりて、ついに世におこなはるることなくて、聖人の道はたゞいたづらに、人をそしる世々の儒者ずさどもの、さへづりぐさとぞなれりける。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
武庫川むこがわの辺まで来ると、春の小糠雨こぬかあめは急に山からと海からとの風に掻きまわされて、痛いような水粒すいりゅうが笠の下へも吹きつけてくる。——師直の馬はしばしば物驚きをしてあと退去ずさった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)