“さんげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サンゲ
語句割合
懺悔40.0%
散華40.0%
山下10.0%
撒華5.0%
讃偈5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心からこれを唱へれば、懺悔さんげの心がいつか自分の過去現在未来に渡つてみ入り、悪業が自然と滅して行く
老主の一時期 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
観心寺、龍泉寺、天野山金剛寺あまのざんこんごうじみね谷々の寨寺とりででらで、護国のかねが鳴りひびいた。正行、正時の霊を弔う鐘であった。折から降り出した満天の散華さんげは、白い春の雪とって——。
日本名婦伝:大楠公夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
妙海 (いよいよいら立ちて)あのすさまじい風の勢いが、山上さんじょう山下さんげから焔の波を渦まき返してあおり立てるのでございます。ほんとに手間を取ってはいられませぬ。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
己が名(我已むをえずしてこゝにしるせり)の呼ばるゝを聞きてわれ身をめぐらせしとき、我はさきに天使の撒華さんげにおほはれて 五八—
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
寂照は「あな、とうと」と云いて端然たんねんり、自他平等利益りやく讃偈さんげを唱えて、しずかに其処を去った。戒波羅密や精進波羅密、寂照は愈々いよいよ道に励むのみであった。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)