“やまおろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
山颪66.7%
山下33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四方しほうやまかこまれた甲府こうふの町のことですから、九月になるともう山颪やまおろしの秋風が立ち、大きなテントの屋根は、ばさりばさりと風にあおられていました。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
いや、たんなる山颪やまおろしとも思えないそれは悽気せいきをふくんだ家鳴りをなし、とたんに、天井でも落ちてきたような塵埃じんあいのかたまりが、墨みたいに捕手たちの松明たいまつを吹きつつんだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
降らぬやうに祈るぞと云しが山下やまおろしの風の音雨と聞なされてさむること度々たび/\なり果して夜半に雨來る彼方あちに寐がへり此方こちに寐がへり明日あすこゝに滯留とならば我先づ河原へ出て漁者を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)