山下さんげ)” の例文
岡山地方に行くと、今はさびしい田舎となった古城址の近くにも、また繁栄している大小の御城下にも、ともに山下さんげという地名がある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
妙海 (いよいよいら立ちて)あのすさまじい風の勢いが、山上さんじょう山下さんげから焔の波を渦まき返してあおり立てるのでございます。ほんとに手間を取ってはいられませぬ。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
中国以西ではまた山下さんげという。サンゲは疑いもなく城山の下ということである。岡山市の東西中山下は人もよく知っているが、備中高梁たかはしにも内山下、美作みまさか津山にも山下、その他村々に同じ地名が多い。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)