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さくこん
鷸にありては
百羽掻也、僕にありては
百端書也月や
残んの
寝覚めの
空老れば人の
洒落もさびしきものと
存候、
僕昨今の
境遇にては、
御加勢と申す程の事もなりかね
候へども
開て忠兵衞が若旦那樣
相變らず今日も
御本で御座りますかと進み
這入に此方は見返へりオヽ
誰かと思へば
管伴忠兵衞
昨今水揚の
荷物ありて店は
大層いそがしいと聞しに今頃何用にて
小六は
實際こんな
用をするのを、
内心では
大いに
輕蔑してゐた。ことに
昨今自分が
已むなく
置かれた
境遇からして、
此際多少自己を
侮辱してゐるかの
觀を
抱いて
雜巾を
手にしてゐた。