“さっこん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
昨今50.0%
擦痕25.0%
索痕12.5%
鑿痕12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
傍で寝ている酒気を帯びた父のいびきのどにからまって苦しそうだ。父は中年で一たん治まった喘息ぜんそくが、またこの頃きざして来た。昨今さっこんの気候の変調が今夜は特別苦しそうだ。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
閃光の擦痕さっこんに汗をためてツルハシの手をやすめる労働者はゆめみる
原爆詩集 (新字新仮名) / 峠三吉(著)
が、しかし、気管中にも栓塞せんそくしたらしい物質は発見されず、口腔を閉息した形跡もないばかりか、索痕さっこん扼殺やくさつした痕跡は勿論見出されなかった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
普通の法衣の如く輪袈裟わげさをかけ、結跏趺座けっかふざして弥勒のいんを結びたるが、作者の自像かと思わるるふしあり。全体の刀法すこぶ簡勁かんけい雄渾ゆうこんにして、鋸歯状きょしじょう、波状の鑿痕さっこん到る処に存す。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)