“さいぜん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
最前82.5%
最善7.5%
先刻5.0%
截然2.5%
最初2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私実はもう最前さいぜんから予期してたもんの、その名アいわれた瞬間に何や電気みたいなものが体じゅうビリビリ伝わるような気イしました。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ここに最善さいぜんのつとめをなさねばなんじちち勝頼かつよりとの、父子ふしのめぐり会うのぞみはついにむなしいぞ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……私はそれから裏口の梔子くちなしの蔭にむしろを敷きまして、煙管きせるくわえながら先刻さいぜん蒸籠せいろつくろい残りをつづくっておりましたが、そこから梔子の枝越しに、離家の座敷の内部ようす真正面まむきに見えますので
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その細別は、もちろん無限にあるわけですが、この二つの範疇を区別する特質はかなり截然さいぜんとしています。
しかし何をいうにもあの通りのノッペラボー同志ですけに浪の上では、思う通りに夫婦の語らいが出来でけまっせん。そこで最初さいぜんからいて来たマクラ魚が、直ぐに気を利かいて枕になってやる……
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)