“こゝまで”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
此処迄40.0%
是処迄20.0%
此所迄20.0%
爰迄20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
良人やどわたしとしの十いくつも違ふのですもの、永く役に立つやうにして置かねばと何でも無しの挨拶あいさつに、流石さすがおせつかいの老婢ばあやもそれはそれはで引下ひきさがつたさうだ此処迄こゝまで来ればうらみは無い。
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
よひ勤行おつとめも終る頃で、子坊主がかん/\鳴らすかねの音を聞き乍ら、丑松は蓮華寺の山門を入つた。上の渡しから是処迄こゝまで来るうちに、もう悉皆すつかり雪だらけ。羽織の裾も、袖も真白。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
庵主をうのだよ…、手前どもは相州東浦賀の者でございますが、今日こんにち漂流致しまして、漸々よう/\此所迄こゝまで参ったので、決して胡散うさんな者ではないから一泊願いとうございますが
かぶりて馬にのりつゝ是々馬士まごどの今夜は何だかさびしい樣だ何日いつも寅刻頃なゝつごろには徐々そろ/\人の往來ゆきゝも有のに鮫洲から爰迄こゝまで來中くるうちに一人も逢ぬ扨々さて/\さびしいことだぜ馬士まごアイサ此節は人通りが少無すくなくなつて否はや一かう不景氣ふけいきなことさ品川歸りも通らねえ隨分ずゐぶん氣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)