“がくや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
楽屋68.6%
樂屋31.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いえいえ、うそでもゆめでもござんせぬ。あたしゃたしかに、このみみいてました。これからぐに市村座いちむらざ楽屋がくやへお見舞みまいってとうござんす。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
次の幕合まくあひにお糸さんは、子供にと云つておもちやの箱を買つて来てくれた。そして此楽屋がくや裏にお岩様を祭つてあるからお参りにいらつしやいと誘つた。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)
さき二人ふたりあたまながいのと、なにかに黒髮くろかみむすんだのは、芝居しばゐ樂屋がくや鬘臺かつらうけに、まげをのせて、さかさつるした風情ふぜいで、前後あとさきになぞへにならんで、むかうむきにつて、同伴者つれの、うして立淀たちよどんだのをつらしい。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
小左衞門の愚痴ぐちは際限もなく續くのです。その間平次はそれを空耳に聽くやうな甚だ冷淡な恰好で、せつせと土間から舞臺へ、樂屋がくやへと調べ續けて居ります。