“かんばし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カンバシ
語句割合
甲走68.7%
疳走16.4%
癇走10.4%
3.0%
勘走1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このオソラクが甲走かんばしった声であったので、自分はふと耳を立てると、男の声で「オソラクってそりゃ何の事だ。誰に習ったのか」
雪ちゃん (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
須磨子が見つけた額には、気取つた筆で無意味な文字を二三字なぐがきにして、渓水と落款があつた。須磨子は、疳走かんばしつた声で「ちよいと先生」と呼んだ。
夫人の気持を知っている侍女こしもとすえまでが、御表の物音を聞くと、常には、静かな足も走って、つい、声までが癇走かんばしって欣びを告げるのだった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今度このたび、同銀行蔵掃除について払下げに相成ったを、当商会において一手販売をする、抵当流れの安価な煙草じゃ、喫んでかんばしゅう、香味こうみ、口中にあまねうしてしかしてそのいささかもやにが無い。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こゑが、五位鷺ごゐさぎの、げつく、げつくともこえれば、きつねさけぶやうでもあるし、いたちがキチ/\とぎしりする、勘走かんばしつたのもまざつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)