“かいい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
魁偉66.7%
怪異19.7%
介意3.0%
恠異3.0%
魁異3.0%
傀偉1.5%
戒意1.5%
瑰偉1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、妙覚尼も云う通り図抜ずぬけて大きい彼の魁偉かいいな容貌が、その身長との不釣り合いのために一層人を威壓したことは、想像に難くない。
この二つの怪異かいいのくみあわせの、ぶきみさに、人々はゾーッとおびえた目を見かわして、ただ立ちすくむばかりでした。
虎の牙 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
かつこの間の事について何の介意かいいをも含んでいないらしく自分の耳に響いた。彼は自分のために、わざわざ一脚の椅子を己れの前へえて、自分をさしまねいた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
金鍬かなぐわを担いで谷窪へ降りて行くと、誰がやったのか田も畑も一夜のうちに綺麗に除草され、南さがりの段畑だんばたには、秋蒔あきまきの麦までおろしてあるという恠異かいいに遭遇することになった。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
いやもう少しさかのぼって彼を観ると、この夏七月、兵をようして、堂々と、平家が退去した後へ入洛じゅらくして来た時は、得意でもあったろうが、もっと落着きもみえ、こんな魁異かいいな大将には思われなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて、夜が明けたとき、視線が打衝ぶつかった。私は、あの傀偉かいいな手の一撃でつぶされただろうか。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「……ちと、ご戒意かいいを要しましょう。どうも武士どもの心は、二つに割れているように見えまする」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これを以て太祖の詩を賦せしむるごとに、その婉美柔弱えんびじゅうじゃく、豪壮瑰偉かいいところ無く、太祖多く喜ばず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)