“あやかし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アヤカシ
語句割合
妖怪35.7%
怪異21.4%
魍魎21.4%
魔魅14.3%
妖魅7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このことで、荒廃した家などに住む妖怪あやかしが、美しい源氏に恋をしたがために、愛人を取り殺したのであると不思議が解決されたのである。源氏は自身もずいぶん危険だったことを知って恐ろしかった。
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
夜叉王 いや、いや、どう見直してもしょうある人ではござりませぬ。しかもまなこに恨みを宿し、何者をかのろうがごとき、怨霊おんりょう怪異あやかしなんどのたぐい……。
修禅寺物語 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
何やら魍魎あやかしが、自分の喉首を狙つて居るのを、夢心地に氣が付いたのです。
新九郎は魔魅あやかしの声でも聞くように、宙に眼を吊らしてしまった。いかにもそれはお延が言う通りな虚無僧の尺八、縷々るるとしてむせぶような哀音が、彼方あなたの闇に迷っている。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雪のせざさの金紋が、薄暗いその部屋の隅に、妖魅あやかしめいた光を放って——。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)