怪異あやかし)” の例文
自分はその一刹那から再び怪異あやかしに憑かれたのであった。彼はこれから一七日いちしちにちの間、斎戒さいかいして妖邪の気を払わなければならないと思った。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
夜叉王 いや、いや、どう見直してもしょうある人ではござりませぬ。しかもまなこに恨みを宿し、何者をかのろうがごとき、怨霊おんりょう怪異あやかしなんどのたぐい……。
修禅寺物語 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
播磨守殿は慎みの折柄おりからじゃとて、直きじきの対面はかなわなんだが、弟子の取次ぎでこれだけのことを教えてくれた。御息女には怪異あやかしがついている。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それでも暗い空はいよいよ落ちかかって来て、なにかの怪異あやかしがこの屋形の棟の上に襲って来るかとも怪しまれた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しかもまなこに恨を宿し、何者をか呪ふがごとき、怨靈をんりやう怪異あやかしなんどのたぐひ……。
修禅寺物語 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)