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いつぷんかん
七、
大地震に
當り
凡そ
最初の
一分間を
凌ぎ
得たら、
最早危險を
脱したものと
見做し
得られる。
餘震恐れるに
足らず、
地割れに
吸ひ
込まれる
事はわが
國にては
絶對になし。
大地震に
遭遇して
最初の
一分間を
無事に
凌ぎ
得たとし、
又餘震や
地割れは
恐れるに
足らないものとの
悟りがついたならば、
其後災害防止について
全力を
盡すことが
出來よう。
かくして
最初の
一分間を
凌ぎ
得たならば、
最早不安に
思ふべき
何物も
殘さないはずであるが、
唯これに
今一つ
解説して
置く
必要のあるものは、
地割れに
對して
誤れる
恐怖心である。