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饑
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かつ
ふりがな文庫
“
饑
(
かつ
)” の例文
そして、そのすべてが
饑
(
かつ
)
ゑて死んだ餓鬼の如く痩せ衰へた姿で、どうして呉れる、どうして呉れると叫ぶのである。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
だがその前二年ってものは、馬鹿めが! あいつは
饑
(
かつ
)
えていやがったんだよ。奴は乞食をする、盗みはやる、人殺しをやる、おまけに
飢死
(
うえじに
)
と来るんだからなあ!
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
饑
(
かつ
)
えた
雄鷄
(
おんどり
)
は
一生懸命
(
いつしやうけんめい
)
に
餌
(
え
)
を
探
(
さが
)
しはじめました。
他
(
ほか
)
の
鳥
(
とり
)
に
拾
(
ひろ
)
はれないうちに、
自分
(
じぶん
)
で
木
(
き
)
の
實
(
み
)
や
虫
(
むし
)
を
見
(
み
)
つけるためには、
否
(
いや
)
でも
應
(
おう
)
でも
飛
(
と
)
ばなければ
成
(
な
)
りませんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
窮屈な文部省の綱目に支配された女学校の課程の中で、教育だけは先生の自由にまかされていたと見え、飢え
饑
(
かつ
)
えていた若い知識慾が、始めて満される泉を見出したのであった。
弟子の心
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
敵味方とも
牛乳
(
ミルク
)
や新しい肉に
饑
(
かつ
)
ゑてゐるので、
何
(
ど
)
うとかして、自分達の塹壕に引張り込まうとするが、ひよつくり頭でも出すと、直ぐ
弾丸
(
たま
)
が鳴つて来るので、そんな
険呑
(
けんのん
)
な真似も出来なかつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
饑
漢検1級
部首:⾷
21画
“饑”を含む語句
饑渇
饑死
饑饉
饑餓
大饑饉
饑餲
饑饉年
災難饑餓
糧饑
肚饑
饑者
饑餓行進