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露骨
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あらわ
ふりがな文庫
“
露骨
(
あらわ
)” の例文
怪しき
臭気
(
におい
)
、
得
(
え
)
ならぬものを
蔽
(
おお
)
うた、
藁
(
わら
)
も
蓆
(
むしろ
)
も、早や
路傍
(
みちばた
)
に
露骨
(
あらわ
)
ながら、そこには
菫
(
すみれ
)
の濃いのが咲いて、
淡
(
うす
)
いのが草まじりに、はらはらと数に乱れる。
瓜の涙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
肘まで
露骨
(
あらわ
)
に出た、象牙細工のような両手を前にさし出して、足をつま立てて、おるのでござります。もすそは道の露にぬれて、袖ばりが夜風に払われて、ハタハタと翻ります。
レモンの花の咲く丘へ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかし私はそんな
露骨
(
あらわ
)
な問題を先生の前に持ち出すのをぶしつけとばかり思っていつでも控えていた。若葉の色で疲れた眼を休ませていた私の心は、偶然またその疑いに触れた。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
これは又、上野介が小細工という説も有るが、勿論地図も出たろうなれど、それには
露骨
(
あらわ
)
に黄金埋蔵とは書いてなかったので、単に金山脈の書入れとでも見たものか、何の沙汰にも及ばなんだ。
怪異黒姫おろし
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
と、忘れたように
柄
(
つか
)
を離すと、刀は落ちて、赤熊は真仰向けに、腹を
露骨
(
あらわ
)
に、のっと
反
(
かえ
)
る。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
肌は咲き初めた
紫陽花
(
あじさい
)
のように、濃い紺青や赤紫やまたは
瑠璃
(
るり
)
色やまたは
樺
(
かば
)
や、地味地層の
異
(
ちが
)
うに連れて所
斑
(
まだ
)
らに色も変わり諸所に
峨々
(
がが
)
たる巌も聳え曲がり
蜒
(
くね
)
った山骨さえ
露骨
(
あらわ
)
に
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
たった今向こうの森の中で
捕虜
(
いけどり
)
にされたものと見えて、頬の辺に生々しい切り傷の跡がついていてそこから生血が流れている。純白の服はズタズタに千
切
(
ぎ
)
れ肌さえ
露骨
(
あらわ
)
に現われている。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“露骨”の意味
《名詞・形容動詞》
欲望や感情などをかくさずに、むきだしにしていること。包み隠さない様。
(出典:Wiktionary)
露
常用漢字
中学
部首:⾬
21画
骨
常用漢字
小6
部首:⾻
10画
“露”で始まる語句
露
露西亜
露出
露台
露店
露顕
露地
露草
露呈
露見