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雷光
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いなびかり
ふりがな文庫
“
雷光
(
いなびかり
)” の例文
ぴかっ——と青白い
雷光
(
いなびかり
)
が、ふたりの膝へ閃いた、と思うと、
沛然
(
はいぜん
)
たる大雨と共に、雷鳴がとどろいて、どこかの大木にかみなりが落ちたようであった。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
赤城の方から
雷鳴
(
かみなり
)
がゴロ/\
雷光
(
いなびかり
)
がピカ/\その降る中へ手拭でスットコ
冠
(
かむ
)
りをした奧木茂之助は、裏と表の目釘を
湿
(
しめ
)
して、
逆
(
のぼ
)
せ上って人を殺そうと思うので眼も
暗
(
くら
)
んで
居
(
お
)
る。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
奴等の、あの
可厭
(
いや
)
らしい目だの、舌の色が見えるほど、球一つ……お嬢さんは電燈を
驕
(
おご
)
っていてくれたんだ——が、その光さえ、
雷光
(
いなびかり
)
か、流星のように見えたのも奈落のせいです。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
窓から眺めやると、凄まじい
雷光
(
いなびかり
)
が、雲を斬り、
野面
(
のづら
)
をはためき、それに眼をふさぐ瞬間——思わず手は耳へ行って、五体に
雷神
(
かみなり
)
のひびきを聞くのであった。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鱗
(
うろこ
)
は
光
(
ひか
)
つても、
其
(
それ
)
が
大蛇
(
だいじや
)
でも、
此
(
こ
)
の
静
(
しづ
)
かな
雨
(
あめ
)
では
最
(
も
)
う
雷光
(
いなびかり
)
の
憂慮
(
きづかひ
)
はない。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
見るまに四明ヶ岳も湖水も伊吹も乳色になって、ただ
滌々
(
じょうじょう
)
と雨の音しか耳になかった。——と思ううちに眸を
断
(
た
)
たれたように
雷光
(
いなびかり
)
を感じると、どこか近くに雷が落ちたらしかった。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“雷光”の意味
《名詞》
稲妻。稲光。
(出典:Wiktionary)
雷
常用漢字
中学
部首:⾬
13画
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
“雷”で始まる語句
雷
雷鳴
雷門
雷霆
雷神
雷雨
雷同
雷竜
雷火
雷電