雪割草ゆきわりそう)” の例文
雪割草ゆきわりそうは、だれかとおもって、そのほうると、しゅろちくかげから、うすあかいほおをして、桜草さくらそうわらいながらいっているのでありました。
みつばちのきた日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
黒檜山は梅鉢草うめばちそう虫取菫むしとりすみれ雪割草ゆきわりそうの産地で、中にも梅鉢草の咲き盛りには頂上の東の斜面は実に美しい。
望岳都東京 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
雪割草ゆきわりそうは、ぱっちりとひらいてみると、びっくりしました。かつて、たことも、またかんがえたこともない、あたたかなしつなかであったからです。
みつばちのきた日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「それで、あなたは、どうしてここにきて、二ねんもおいでなさるのですか?」と、雪割草ゆきわりそうは、らんにかってきました。
みつばちのきた日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かみさま、わたしは、自然しぜんたいして、いつも謙遜けんそんこころいだいています。うみとりはな……すべて生命いのちあるものにたいして、真心まごころをもっています。このあかい、ちいさなはなは、雪割草ゆきわりそうです。
海の踊り (新字新仮名) / 小川未明(著)