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雄叫
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おたけ
ふりがな文庫
“
雄叫
(
おたけ
)” の例文
雄叫
(
おたけ
)
びながらひたひたと間をちぢめて、両翼八双に陣形を立て直しつつ、爪先き迫りに迫って来ると、左右一度が同時に襲いかかりました。
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
と玄蕃の
雄叫
(
おたけ
)
び。——刹那、ぱッと左右に別れた二人のはやさは、大地を引ッ裂いて跳りでた双龍が、珠を争うかの如くにしか見えなかった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馳駆
(
ちく
)
する騎馬、討合う軍兵、敵も味方も入乱れて、
雄叫
(
おたけ
)
びと
鬨
(
とき
)
の声と、さながら荒れ狂う
怒濤
(
どとう
)
のような白兵戦になった。
蒲生鶴千代
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
がくがくと首を上下に振り、膝をたたき、密林の猛獣のような
雄叫
(
おたけ
)
びをあげて、ぐるぐると部屋を廻りだした。そして、次つぎと服を脱ぎはじめた。
軍国歌謡集
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
若い
土蕃
(
どばん
)
が女を生捕りに出陣するときのあの
雄叫
(
おたけ
)
びを、声だけ抜いて
洩
(
もら
)
した表情ではないか。
川
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
厳重に大高城を監視して居た、丸根、鷲津の番兵達は、はるかに
雄叫
(
おたけ
)
びの声がすると思っているうちに、寺部、梅ヶ坪の城に
暗
(
やみ
)
をつらぬいて火が挙がるのを見て、驚き且ついぶかった。
桶狭間合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
雄叫
(
おたけ
)
びのもようからおすと、今日の戦争は、相当、長びくことになるらしい。
我が家の楽園
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
二つの響はあたかも余等の
胸
(
むね
)
の響に通うた、砲声の
雄叫
(
おたけ
)
び、鐘声の
悲泣
(
ひきゅう
)
。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ひとたび、山を追われて、今の
修羅
(
しゅら
)
の世に出て、あの
雄叫
(
おたけ
)
びを聞いたなら、おそらく、彼は、源
義朝
(
よしとも
)
の
嫡男
(
ちゃくなん
)
たちと共に、
業火
(
ごうか
)
の下に、
鉄弓
(
てっきゅう
)
もしごく男となろう
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まるで
遙
(
はる
)
かな過去からの声のように、遠くて静かな調子だった……図書の感覚には、崩壊する築地塀の地響きや、決戦の
雄叫
(
おたけ
)
びや、物具の撃合う鋭い音や、悲鳴や叫喚が生々と残っている。
三十二刻
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
冬の道場こそは、木剣を持つ手から、血も吹きこぼれ、五体からは焔も立つ、真に剣道へ精進する侍ばかりが、厳冬氷のような研磨の床に
雄叫
(
おたけ
)
ぶさまは壮絶の極みである。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのとき、正成は立ちどまって、千早谷の下で
雄叫
(
おたけ
)
びする谷こだまをふとのぞきこんだ。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
銃音
(
つつおと
)
、
雄叫
(
おたけ
)
びに、明けては暮れ、暮れては明け、ここ三年のあいだというもの、まったく家なく身なく骨肉なく——ただこの一城を中心に、飢えても
傷
(
きず
)
ついても、屈せず
退
(
ひ
)
かず
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雄
常用漢字
中学
部首:⾫
12画
叫
常用漢字
中学
部首:⼝
6画
“雄”で始まる語句
雄
雄鶏
雄々
雄渾
雄弁
雄山
雄大
雄蕊
雄勁
雄利