みささぎ)” の例文
この里ちかき白峯といふ所にこそ、二〇新院のみささぎありと聞きて、拝みたてまつらばやと、十月かみなづきはじめつかた、かの山にのぼる。
そこで物部もののべ荒甲あらかいの大連、大伴おおとも金村かなむらの連の兩名を遣わして、石井を殺させました。天皇は御年四十三歳、丁未ひのとひつじの年の四月九日にお隱れになりました。御陵は三島のあいみささぎです。
峠を越えてやうやく里に近付いたとき、鬱蒼と木立の繁つたみささぎがあつた。
醍醐の里 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
将軍は後に幼帝を廃して、さらに景帝けいていを擁立し、それを先帝のみささぎに奉告しようとして、門を出て車に乗ると、俄かに大風が吹いて来て、その車をゆり動かしたので、車はあやうく傾きかかった。
みささぎのこの松かげに人をりて茶をたつる湯気のほのぼの寒し
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
たくぶすま新羅の王のみささぎ
一点鐘 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
ひむがしのたふとき山のみささぎの松ふかきところりし霊廟みたまや
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
みささぎの山のおもての浅茅原あさぢはらいたくも荒れぬ松はふかきを
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)