鎔岩ようがん)” の例文
昭和二年しようわにねん大噴火だいふんかをなしたときも噴火口ふんかこうからなが鎔岩ようがんが、あだか溪水たにみづながれのように一瀉千里いつしやせんりいきほひもつくだつたのである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
あたりの樹々は少しずつ様相を変えて、落葉松からまつのいぶし銀のような芽ぶきがちらほら見えはじめてきた。坂道はしだいに急になる。黒いとがった鎔岩ようがんの砂粒が草鞋わらじと足袋の間にはいってあるきにくい。
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ハワイ土人どじんはこれをパホエホエしきんゐでゐる。こーくすじよう鎔岩ようがん中央火口丘ちゆうおうかこうきゆうから噴出ふんしゆつせられて、それ自身じしん形體けいたいげてくことがおほい。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
鎔岩ようがん無數むすう泡末ほうまつふくまれたものは輕石かるいしあるひはそれに類似るいじのものとなるのであるが、その小片しようへんはらぴりとづけられ、火山灰かざんばひとも遠方えんぽうにまではこばれる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)