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野猪
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のじし
ふりがな文庫
“
野猪
(
のじし
)” の例文
萱
(
かや
)
を刈って来て一尺おき位に畑の周りに立てるのをシデカジメ、あるいはシオリカジメといい、共に
野猪
(
のじし
)
の害を防ぐ装置である。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
口から泡を吹いて、酔眼をビードロのように据えたまま、
野猪
(
のじし
)
のように、艫から
舳
(
みよし
)
へ、舳から艫へと、乱れ騒ぐ人間を掻きわけて飛び廻ります。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
光一はお堂の前にでた。そこの
桜
(
さくら
)
の下に千三が立っている。光一は
赫
(
かっ
)
とした。かれは
野猪
(
のじし
)
のごとく突進した。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
と、何やら黒いものの動くのを見て、また駈けてゆくと、それは
餌
(
え
)
を拾っていた
野猪
(
のじし
)
だった。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それらしい二、三軒が向いあいに、その新聞紙貼りの二階の壁までが露わに見通せたが、
野猪
(
のじし
)
のような毛むくじゃらの男の
幾人
(
いくたり
)
かの顔も、とある
廂
(
ひさし
)
の下に何だか陽気そうに集っていた。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
とかいう街の人気男の木戸口でわめく客呼びの声も、私たちにはなつかしい思い出の一つになっているが、この
界隈
(
かいわい
)
には飲み屋、
蕎麦
(
そば
)
屋、天ぷら屋、
軍鶏
(
しゃも
)
料理屋、
蒲焼
(
かばやき
)
、お
汁粉
(
しるこ
)
、焼芋、すし、
野猪
(
のじし
)
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
その
犬舎
(
いぬごや
)
には、四十頭からの猛犬が飼ってあって、口元の不気味な
巨犬
(
マータン
)
や、ヴァンデイ産の毛のもじゃもじゃした
粗毛猟犬
(
グリフォン
)
など、いずれも猟に
伴
(
つ
)
れてゆくと、獰猛な勢いで
野猪
(
のじし
)
に喰いつく奴等である。
犬舎
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
口から泡を吹いて、
醉眼
(
すゐがん
)
をビードロのやうに
据
(
す
)
ゑたまゝ、
野猪
(
のじし
)
のやうに、
艫
(
とも
)
から
舳
(
みよし
)
へ、舳から艫へと、亂れ騷ぐ人間を掻きわけて飛び廻ります。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
今日では石油を
襤褸
(
ぼろ
)
に浸していぶすものであるが、以前は竹の串に髪の毛を少し
綰
(
わが
)
ねて
挾
(
はさ
)
み、その片端を焦がしたもの、あるいは
野猪
(
のじし
)
の
生皮
(
なまかわ
)
を一寸角ばかりに切って
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
野猪
(
のじし
)
の子でも兎でもむささびでも愛すことが出来たが、狐だけは憎かった、また、
怖
(
こわ
)
かった。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
眠りをさました
野猪
(
のじし
)
が、山萩の
一叢
(
ひとむら
)
に、風を起したほどにも足りないことだった。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
野猪
(
のじし
)
のような勢いで
陰湿
(
いんしつ
)
な奥の一ト
間
(
ま
)
へ躍り込んだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「やがて、
野猪
(
のじし
)
のように、
襲
(
や
)
って来ようぞ」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
猪
漢検準1級
部首:⽝
11画
“野猪”で始まる語句
野猪林
野猪狩
野猪的