“巨犬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおいぬ66.7%
マータン33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
引返して見ると、使命を帯びて来た巨犬おおいぬは、神妙に以前のところに控えている。金椎は心得て、それに飲物と食物とを与えました。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まことに分秒電火の働き、一散に下階した駈下かけおりて、先刻忍びし勝手口より、と門内にのがれ出づれば、米利堅産種メリケンだね巨犬おおいぬ一頭、泰助の姿を見て、すさまじく吠えいだせり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その犬舎いぬごやには、四十頭からの猛犬が飼ってあって、口元の不気味な巨犬マータンや、ヴァンデイ産の毛のもじゃもじゃした粗毛猟犬グリフォンなど、いずれも猟にれてゆくと、獰猛な勢いで野猪のじしに喰いつく奴等である。
犬舎 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)