巨犬おおいぬ)” の例文
引返して見ると、使命を帯びて来た巨犬おおいぬは、神妙に以前のところに控えている。金椎は心得て、それに飲物と食物とを与えました。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まことに分秒電火の働き、一散に下階した駈下かけおりて、先刻忍びし勝手口より、と門内にのがれ出づれば、米利堅産種メリケンだね巨犬おおいぬ一頭、泰助の姿を見て、すさまじく吠えいだせり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
見慣れない一頭の巨犬おおいぬを遠巻きにして、こちらへ進んで来るのを見受けます。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)