よく)” の例文
ヴェネチアでも竜(ドラコネ)と呼ぶほど馬にも竜にもよく似る(一六〇四年フランクフルト版ゲスネル『動物全誌ヒストリア・アニマリウム』四巻、四一四頁)
ト、急に之をお芳に呉れるのが惜しくなつて來たので、對手にそれを云ひ出す機會を與へまいと、寢返りを打たうとしたが、怎したものか、此瞬間に、お芳の目元が菊池によく似てると思つた。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
単に相貌から申しますれば、孔子様は陽虎といふ詰らぬ人によくて居られたので人違をされた位ですが、陽虎の人となりや運命が孔子様とは大変な相違であつたことに誰しも異論はありません。
運命は切り開くもの (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「知らなくつて。それ、其所に木につ掛つて居るのがリツプさ。」と云はれて、リツプは驚き乍ら、人の指ざす方を見れば、成程自分によくた、同じ様に貧乏らしい、屹度きつとまた同じ様に無性な男が
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
その野馬は小柄で身重く、たてがみと尾あらくて、近時全滅した南ロシアのタルパンてふ野馬や、現存蒙古の野小馬ワイルド・ポニーよく似いたと知る。
ト、急に之をお芳に呉れるのが惜しくなつて来たので、対手にそれを云ひ出す機会を与へまいと、寝返りを打たうとしたが、怎したものか、此瞬間に、お芳の目元が菊池によく似てると思つた。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
それから蛸と同類で、現世界には化石となってのみあとを留むるアンモナイツは、漢名石蛇というほどいた蛇によく似いる。
これは既述竜の話中に図に出したインドのコブラ・デ・カペロ(帽蛇ぼうじゃ)によく似るが喉後の眼鏡様の紋なし。
いずれも、生態が菌類によく似た密生草で、野馬群住する地に産するから馬精より生ずといわれ、菌と等しく発生が甚だにわかだから無夫之婦むふのふなどに名を立てられたのだ。
全く東半球に産せぬ響尾蛇ラットル・スネークの画の外相だけ東洋の竜によく似たと判った。
支那でいわゆる冬瓜蛇はこの族のものかとおもうが日本では一向見ぬ。『西遊記』一に、肥後五日町の古いえのき空洞ほらに、たけ三尺余めぐり二、三尺の白蛇住む。その形犬の足なきかまた芋虫によく似たり。