酢味噌すみそ)” の例文
苦沙弥先生の如きに至ってはただ干瓢かんぴょう酢味噌すみそを知るのみ。干瓢の酢味噌をくらって天下の士たるものは、われいまこれを見ず。……
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ほかの者のぜんには酢味噌すみそ飯蛸いいだこ海鼠なまこなどがつけられていて、大きな飯櫃めしびつの山がみるみるくずされていた。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
千日前常盤座ときわざ横「寿司すし捨」の鉄火巻とたいの皮の酢味噌すみそ、その向い「だるまや」のかやくめしと粕じるなどで、いずれも銭のかからぬいわば下手げてもの料理ばかりであった。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
大江山おおえやまの鬼が食べたいとおっしゃる方があるなら、大江山の鬼を酢味噌すみそにして差し上げます。足柄山あしがらやまくまがお入用いりようだとあれば、ぐここで足柄山の熊をおわんにして差し上げます……
梨の実 (新字新仮名) / 小山内薫(著)
野蒜の酢味噌すみそ、ひたし物の嫁菜はにがかった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
牛肉ぎゅうにく酢味噌すみそ 夏 第百十二 お稽古けいこ
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
干瓢かんぴょう酢味噌すみそが天下の士であろうと、朝鮮の仁参にんじんを食って革命を起そうと随意な意味は随処にき出る訳である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)