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逮
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およ
ふりがな文庫
“
逮
(
およ
)” の例文
然るに一たび星巌の西より還り来って江湖旧社の跡を尋ね、更に吟社を興すに
逮
(
およ
)
んで玉池の名は
復
(
ふたた
)
び詩人の間に言いつたえられるようになった。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
間の堕落は間その人の死んだも同然、貴方は夫を持つて六年、なあ、水は
覆
(
くつがへ
)
つた。盆は破れて
了
(
しま
)
うたんじや。かう成つた上は
最早
(
もはや
)
神の力も
逮
(
およ
)
ぶことではない。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
後押
(
あとお
)
しを加えたれども、なおいまだ
逮
(
およ
)
ばざるより、車夫らはますます発憤して、
悶
(
もだ
)
ゆる折から松並み木の中ほどにて、
前面
(
むかい
)
より
空車
(
からぐるま
)
を
挽
(
ひ
)
き来たる二人の車夫に出会いぬ。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
伊沢氏の相識中尚此年には
百々桜顛
(
とゞあうてん
)
が死し、七世市川団十郎が死んだ。頼氏では
三樹三郎醇
(
みきさぶらうじゆん
)
が前年攘夷を策して幕吏の
逮
(
およ
)
ぶ所となり、此年江戸に斬せられた。「身臨湯鑊家無信。夢破鯨濤剣有声。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
かかる
苦
(
くるし
)
き
枕頭
(
まくらもと
)
に彼は又驚くべき事実を
見出
(
みいだ
)
しつつ、
飜
(
ひるが
)
へつて己を顧れば、測らざる累の既に
逮
(
およ
)
べる迷惑は、その
藁蒲団
(
わらぶとん
)
の内に
針
(
はり
)
の包れたる心地して、今なほ彼の病むと謂はば
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
遣
(
や
)
らじと
伸
(
の
)
べし
腕
(
かひな
)
は
逮
(
およ
)
ばず、
苛
(
いら
)
つて起ちし貫一は唯
一掴
(
ひとつかみ
)
と躍り
被
(
かか
)
れば、
生憎
(
あやにく
)
満枝が
死骸
(
しがい
)
に
躓
(
つまづ
)
き、一間ばかり投げられたる
其処
(
そこ
)
の敷居に
膝頭
(
ひざがしら
)
を砕けんばかり強く打れて、
踣
(
のめ
)
りしままに起きも得ず
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
逮
常用漢字
中学
部首:⾡
11画
“逮”を含む語句
逮捕
逮夜
逮捕状
准逮捕状
犯人逮捕
逮捕令
逮捕監禁審問処罰
逮野