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這廻
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はいまわ
ふりがな文庫
“
這廻
(
はいまわ
)” の例文
よく見れば細かく肩をふるわせて泣き入っていた。
襟
(
えり
)
が乱れて乳色の首筋が背中の方までむき出しになり、その上を
夥
(
おびただ
)
しいおくれ毛が
這廻
(
はいまわ
)
っている。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
蚊帳を釣っても寝床の上をうようよと
這廻
(
はいまわ
)
る——さ、その夜あけ方に、あれあれ峠を見され、羽蟻が黒雲のように
真直
(
まっすぐ
)
に、と
押魂消
(
おったまげ
)
る内、焼けました。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
虫
奴
(
め
)
は何時の間にか太く
逞
(
たくま
)
しく成ッて、「何したのじゃアないか」ト疑ッた頃には、既に「
添
(
そい
)
たいの
蛇
(
じゃ
)
」という
蛇
(
へび
)
に成ッて
這廻
(
はいまわ
)
ッていた……
寧
(
むし
)
ろ
難面
(
つれな
)
くされたならば
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
が、吉野紙を蔽えるごとき、薄曇りの月の影を、
隈
(
くま
)
ある暗き
葎
(
むぐら
)
の中、底を分け出でて、打傾いて、その光を宿している、目の前の飛石の上を、
四
(
よ
)
つに
這廻
(
はいまわ
)
るは、そもいかなるものぞ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
殿たちの空を飛ぶ鳥は、
私等
(
わしら
)
が足の下を
這廻
(
はいまわ
)
る、
水底
(
みなそこ
)
の
魚
(
うお
)
が
天翔
(
あまか
)
ける。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
おのれ、と
心
(
しん
)
をまず
丹田
(
たんでん
)
に
落
(
おち
)
つけたのが、気ばかりで、炎天の草いきれ、今鎮まろうとして、
這廻
(
はいまわ
)
るのが、むらむらと鼠色に
畝
(
うね
)
って染めるので、変に幻の山を踏む——下駄の歯がふわふわと浮上る。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
這
漢検準1級
部首:⾡
11画
廻
漢検準1級
部首:⼵
9画
“這”で始まる語句
這入
這
這々
這般
這奴
這出
這上
這麽
這込
這個