“はいまわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
這廻71.4%
匍廻14.3%
這回14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蚊帳を釣っても寝床の上をうようよと這廻はいまわる——さ、その夜あけ方に、あれあれ峠を見され、羽蟻が黒雲のように真直まっすぐに、と押魂消おったまげる内、焼けました。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
而もその上、その傷は私が一時の興奮からってしまったあの迪子みちこの傷とソックリで、捻れたような赤い肉の隆起が、蚯蚓みみずのように匍廻はいまわっていた。
古傷 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
何という意味かその時も知らず、今でも分らないが、あるいはほのか東洋城とうようじょうと別れる折の連想が夢のような頭の中に這回はいまわって、恍惚こうこつとでき上ったものではないかと思う。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)