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角海老
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かどえび
ふりがな文庫
“
角海老
(
かどえび
)” の例文
角海老
(
かどえび
)
が時計の響きもそゞろ哀れの音を傳へるやうに成れば、四季絶間なき
日暮里
(
につぽり
)
の火の光りも彼れが人を燒く烟りかとうら悲しく
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
少時前
(
いまのさき
)
報
(
う
)
ッたのは、
角海老
(
かどえび
)
の大時計の十二時である。京町には
素見客
(
ひやかし
)
の影も跡を絶ち、
角町
(
すみちょう
)
には夜を
警
(
いまし
)
めの
鉄棒
(
かなぼう
)
の音も聞える。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
少時前
(
いまのさき
)
報
(
う
)
ツたのは、
角海老
(
かどえび
)
の大時計の十二時である。京町には
素見客
(
ひやかし
)
の影も跡を絶ち、
角町
(
すみちやう
)
には
夜
(
よ
)
を
警
(
いまし
)
めの
鉄棒
(
かなぼう
)
の音も聞える。
里の今昔
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
角海老
(
かどえび
)
」の前庭を、素人の女たちが、見物するのはこの時とばかりに、ひやかしの男に混ってゾロゾロと通り抜けている。
如何なる星の下に
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
京町二丁目の通りを抜けて仲の町の辻に出たとき、いまを盛りの花の
梢
(
こずえ
)
の向うに
角海老
(
かどえび
)
の大時計を仰いで、お糸さんは山の手の住人らしく見て過ぎながら
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
▼ もっと見る
由「叶屋でも
稻本
(
いなもと
)
でも
角海老
(
かどえび
)
でも
今日
(
こんにち
)
が
初会
(
しょかい
)
だ、これから馴染が付いてから
本価
(
ほんね
)
を
吐
(
は
)
くから、まだ飯も食わねえ、湯へも這入らねえうち
種々
(
いろ/\
)
の物を売りに来るのは困るねえ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
京町の交番に新任のお
巡査
(
まわり
)
さん——もっとも、
角海老
(
かどえび
)
とかのお職が命まで打込んで、
上
(
あが
)
り藤の金紋のついた手車で、楽屋入をさせたという、新派の
立女形
(
たておやま
)
、二枚目を兼ねた藤沢浅次郎に
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
少時前
(
いまのさき
)
報
(
う
)
ッたのは、
角海老
(
かどえび
)
の大時計の十二時である。京町には
素見客
(
ひやかし
)
の影も跡を絶ち、
角町
(
すみちょう
)
には
夜
(
よ
)
を
警
(
いまし
)
めの
鉄棒
(
かなぼう
)
の音も聞える。
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
男「エヽ私は
角海老
(
かどえび
)
の
藤助
(
とうすけ
)
でございます」
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
上清
(
じょうせい
)
が店の
蚊遣香
(
かやりこう
)
懐炉灰
(
かいろばい
)
に座をゆづり、石橋の田村やが粉挽く臼の音さびしく、
角海老
(
かどえび
)
が時計の響きもそぞろ哀れの
音
(
ね
)
を伝へるやうになれば
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
当時売女の相場、新吉原
仲
(
なか
)
の
町
(
ちょう
)
角海老
(
かどえび
)
の
筋向
(
すじむかい
)
あたりにありし
絵草紙屋
(
えぞうしや
)
にて売る活版の細見記を見ても、
大見世
(
おおみせ
)
の女の
揚代
(
あげだい
)
金壱円弐拾銭にて、これより以上のものはなかりし。以て一般を推すべし。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
角
常用漢字
小2
部首:⾓
7画
海
常用漢字
小2
部首:⽔
9画
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
“角海老”で始まる語句
角海老楼