“藤助”の読み方と例文
読み方割合
とうすけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云われるのが嬉しく思いまして、しげ/\通いましたが、又市も馬鹿でない男でございますから、しまいには癇癪をおこして、藤助とうすけという若者わかいものを呼んで居ります。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あつはつは。をかしなはなしだ。九十八の足さきといふのは、九十八の切株だらう。それがどうしたといふんだ。おれはちやんと、山主の藤助とうすけに酒を二升買つてあるんだ。」
かしはばやしの夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
聞くと……真鍮台、またの名を銀流しの藤助とうすけと言う、金箔きんぱくつきの鋳掛屋で、これが三味線の持ぬしであった。面構つらがまえでも知れる……このしたたかものが、やがて涙ぐんで……話したのである。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)