藤助とうすけ)” の例文
と云われるのが嬉しく思いまして、しげ/\通いましたが、又市も馬鹿でない男でございますから、しまいには癇癪をおこして、藤助とうすけという若者わかいものを呼んで居ります。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あつはつは。をかしなはなしだ。九十八の足さきといふのは、九十八の切株だらう。それがどうしたといふんだ。おれはちやんと、山主の藤助とうすけに酒を二升買つてあるんだ。」
かしはばやしの夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
聞くと……真鍮台、またの名を銀流しの藤助とうすけと言う、金箔きんぱくつきの鋳掛屋で、これが三味線の持ぬしであった。面構つらがまえでも知れる……このしたたかものが、やがて涙ぐんで……話したのである。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「奉公人でございます。藤助とうすけと申しまして、ヘエ——」
「あっはっは。おかしなはなしだ。九十八の足さきというのは、九十八の切株きりかぶだろう。それがどうしたというんだ。おれはちゃんと、山主の藤助とうすけに酒を二しょう買ってあるんだ。」
かしわばやしの夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
大小を三腰とか印籠を幾つとかを盗み取り逐電ちくでんした人殺しの盗賊どろぼうだ、するとあとから忠義の家来藤助とうすけとか孝助とか云う男が、主人のかたきを討ちたいとおっかけて出たそうだ、私の思うのは
「何が無礼だ。もう本切るだけは、とうに山主の藤助とうすけに酒を買つてあるんだ。」
かしはばやしの夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
番新「藤助とうすけどん、お願いだから若旦那の履物はきものを出すと聴かないよ」
「何が無礼だ。もう九本くほん切るだけは、とうに山主の藤助とうすけに酒を買ってあるんだ。」
かしわばやしの夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
男「エヽ私は角海老かどえび藤助とうすけでございます」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ばかを云へ、おれはあした、山主の藤助とうすけにちやんと二升酒を買つてくるんだ」
かしはばやしの夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「ばかを云え、おれはあした、山主の藤助とうすけにちゃんと二升酒を買ってくるんだ」
かしわばやしの夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)