-
トップ
>
-
蕭々
>
-
せう/\
剛一は千葉地方へ遠足に
赴きて二三日、顔を見せざるなり、雨
蕭々として孤影
蓼々、梅子は燈下、思ひに悩んで夜の
深け行くをも知らざるなり
折から
一室處より
姑の
聲として、
婦に
云うて
曰く、
風靜に
露白く、
水青く、
月清し、
一山の
松の
聲蕭々たり。
何うだね、
一石行かうかねと。
婦の
聲にて、あゝ
好いわねえ、お
母さんと
云ふ。
風が吹けば一人前に
蕭々として鳴るやうになつた。
水垂の岩の
峡を垂る水の
蕭々として真昼なりけり
数寄屋橋門内の夜の冬、雨
蕭々として立ち並らぶ電燈の光さへ、ナカ/\に
寂寞を添ふるに過ぎず、電車は燈華
燦爛として、時を
定めて出で行けど
行人稀なれば