トップ
>
脾
>
ひ
ふりがな文庫
“
脾
(
ひ
)” の例文
これはミルトと申し
脾
(
ひ
)
でござる。
医経
(
いきょう
)
に申す、五臓六腑、肺の六葉、両
耳肝
(
じかん
)
の左三葉、右四葉などの説とは、似ても似ぬことでござる。
蘭学事始
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
こんなわけで、狸は支那の代表的料理の主役を勤め、第一その肉は人の肺気を強くし、
脾
(
ひ
)
胃を補ひ、皮は
裘
(
かわごろも
)
を製し、骨は邪気を除くと本草に見えてゐる。
たぬき汁
(新字旧仮名)
/
佐藤垢石
(著)
肝
(
かん
)
、
心
(
しん
)
、
脾
(
ひ
)
、
肺
(
はい
)
、
腎
(
じん
)
の五臓は、五志、五気、五声にあらわれて、色にも
出
(
い
)
で、ことばにも隠せぬものでおざる。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
醫者の心得がないから、さう言つても解るまいが、脇差は
脾
(
ひ
)
の
臟
(
ざう
)
の下から入つて、心の臟を破つて居るんだ。心の臟を突かなきや、あんな具合に物も言はずに死ぬものぢやねえ
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「これは
大機里爾
(
タイキリイル
)
、つまり
膵臓
(
すいぞう
)
に初発した癌腫だ」と去定が云った、「膵臓は胃の下、
脾
(
ひ
)
と十二指腸とのあいだにあって、動かない臓器だから、癌が発生しても痛みを感じない、 ...
赤ひげ診療譚:02 駈込み訴え
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
馬を
養
(
か
)
う者厩中にこれを
畜
(
か
)
えば
能
(
よ
)
く馬病を避く、故に
胡俗
(
こぞく
)
猴を
馬留
(
ばりゅう
)
と称す、
状
(
かたち
)
人に似、眼愁胡のごとくにして、頬陥り、
嗛
(
けん
)
、すなわち、食を
蔵
(
かく
)
す処あり、腹に
脾
(
ひ
)
なく、
行
(
ある
)
くを以て食を消す
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
喫て先ず
脾
(
ひ
)
だるさの鉾先だけ収まるや
徐々
(
そろ/\
)
と話に掛り
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
それと、五十五の坂にかかった人間の生理的な焦躁とか、我慢のおとろえとか、
脾
(
ひ
)
、
肝
(
かん
)
、
心
(
しん
)
、
腎
(
じん
)
、
肺
(
はい
)
の五臓の衰気も多分に手伝うていることは疑いもない。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お玉の傷は下から突き上げて、
脾
(
ひ
)
の臟から心の臟を破つたと孝吉が言つた筈だ。窓に
凭
(
もた
)
れて居る娘を、そんな具合に突き上げるには、疊の上に仰向けに轉がるか、窓の外から突く外はない。
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
たとえば、肝を病めば、涙多く、心をやぶれば、
恟々
(
きょうきょう
)
としてものに恐れ、
脾
(
ひ
)
をわずらえば、事ごとに怒りを生じやすく、肺の
虚
(
きょ
)
するときは
憂悶
(
ゆうもん
)
を抱いて、これを
解
(
げ
)
す力を失う。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“脾(
脾臓
)”の解説
脾臓(ひぞう)は、循環器系内に組み込まれた臓器である。以下の記述は特に断りがない限りヒトの脾臓について記述する。
(出典:Wikipedia)
脾
漢検1級
部首:⾁
12画
“脾”を含む語句
脾腹
脾臓
脾弱
脾肉
脾疳
心脾
紺糸縅鐵小脾
羊脾
脾下
脾弛
脾睨
脾胃
脾胃虚病
脾脱疽病
脾腑
脾骨