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老夫
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おやじ
ふりがな文庫
“
老夫
(
おやじ
)” の例文
「どれ。」といいて立ったる折、のしのしと道芝を踏む音して、つづれをまとうたる
老夫
(
おやじ
)
の、顔の色いと赤きが縁近う入り来つ。
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
此の早雲という
老夫
(
おやじ
)
も中々食えない奴で、三略の第一章をチョピリ聴聞すると、もうよい、などと云ったという大きなところを見せて居るかと思うと
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「どれ。」といひて立つたる折、のしのしと
道芝
(
みちしば
)
を踏む音して、つづれをまとうたる
老夫
(
おやじ
)
の、顔の色いと赤きが
縁
(
えん
)
近
(
ちこ
)
う
入
(
はい
)
り来つ。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
衾
(
ふすま
)
をともにせざるのみならず、一たびも来りてその妻を見しことあらざる、
孤屋
(
ひとつや
)
に幽閉の番人として、この
老夫
(
おやじ
)
をば
択
(
えら
)
びたれ。
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はい、もうお蔭様で
老夫
(
おやじ
)
め助かりまする。こうして眼も見えません
癖
(
くせ
)
に、大胆な、
単独
(
ひとり
)
で船なんぞに乗りまして、
他様
(
はたさま
)
に御迷惑を掛けまする。」
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「どうも、はや御面倒でございますが、
小用場
(
こようば
)
をお教えなすって下さいまし。はい
誠
(
まこと
)
に不自由な
老夫
(
おやじ
)
でございます。」
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
言
(
ことば
)
の
訖
(
お
)
わらざるに、車は
凸凹路
(
でこぼこみち
)
を踏みて、がたくりんと
跌
(
つまず
)
きぬ。
老夫
(
おやじ
)
は横様に
薙仆
(
なぎたお
)
されて、半ば
禿
(
は
)
げたる
法然頭
(
ほうねんあたま
)
はどっさりと美人の膝に
枕
(
まくら
)
せり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と遠慮がちに訴うるは、美人の膝枕せし
老夫
(
おやじ
)
なり。馬は群がる
蠅
(
はえ
)
と
虻
(
あぶ
)
との中に優々と水飲み、奴は
木蔭
(
こかげ
)
の
床几
(
しょうぎ
)
に大の字なりに
僵
(
たお
)
れて、むしゃむしゃと菓子を
吃
(
く
)
らえり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
たといいかなる手段にても到底この
老夫
(
おやじ
)
をして我に忠ならしむることのあたわざるをお通は断じつ。
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(
老夫
(
おやじ
)
! 何をする?)運八がね、
鉄鎚
(
かなづち
)
の手の揚る処を、……ぎょっとする間もなかったものだから、いきなりドンと近常さんの肩を突いて、何をする、と怒鳴りました。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
済まねえだから、死なねえだ、死なねえうちは邪魔アするだ。この邪魔物を殺さっしゃい、七十になる
老夫
(
おやじ
)
だ。殺し
惜
(
おし
)
くもねえでないか。さあ、やらっしゃい。ええ!
埒
(
らち
)
のあかぬ。
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
汝
(
われ
)
というものは、
老夫
(
おやじ
)
、大それた、これ、ものも積って程に見ろ。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“老夫”の意味
《名詞》
老 夫(ろうふ)
老いた男性。
(出典:Wiktionary)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“老夫”で始まる語句
老夫婦