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おきばしよ
追つては、
置場所を
忘れたにしても、
餘りな
忘れ
方だからと、
女たちは
我と
我身をさへ
覺束ながつて
氣を
打つのである。
且つあやかしにでも、
憑かれたやうな
暗い
顏をする。
書棚を
覗いて
奧を
見て、
抽出す
論語の
第一卷——
邸は、
置場所のある
所とさへ
言へば、
廊下の
通口も
二階の
上下も、ぎつしりと
東西の
書もつの
揃つた、
硝子戸に
突當つて
其から
曲る