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罎詰
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びんづめ
ふりがな文庫
“
罎詰
(
びんづめ
)” の例文
ビール一本と何だかの
罎詰
(
びんづめ
)
一本、まさかに
喇叭
(
らっぱ
)
は
遣
(
や
)
らないけれども、息もつかずにぐっと聞こし召して、その勢いで猛烈に、かかる
山路
(
やまじ
)
へ
突貫
(
とっかん
)
して来たのよ。
影:(一幕)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
大匙三杯に
罎詰
(
びんづめ
)
のトマトソース一杯入れて塩胡椒で味をつけたソースを今の肉へ混ぜて生玉子を一つ入れて
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
罎詰
(
びんづめ
)
のビールなぞというものは腐るものではないから余計とって置いて差支えない。よろしく気持の上の後詰の分として余分の本数をとって置くべきであると。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
Sの兄は大きなバケツを
提
(
さ
)
げて、牛小屋の方から出て来た。戸口のところには、Sが母と二人で腰を
曲
(
かが
)
めて、新鮮な牛乳を
罎詰
(
びんづめ
)
にする
仕度
(
したく
)
をした。
暫時
(
しばらく
)
、私は立って
眺
(
なが
)
めていた。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
照焼
(
てりやき
)
にして下さい。それから酒は
罎詰
(
びんづめ
)
のがあったらもらいたい、なりたけいいのを。」
七宝の柱
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
尤
(
もっと
)
も近年の
罎詰
(
びんづめ
)
小売法が考案せられてから、急に
僻村
(
へきそん
)
でも酒が手に入りやすくなり、従って酒を飲む癖を普及させたことは争われないが、是とても時を構わずに飲むという慣習が
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
戸内を
覗
(
のぞ
)
くと、明らかな光、西洋
蝋燭
(
ろうそく
)
が二本裸で
点
(
とも
)
っていて、
罎詰
(
びんづめ
)
や小間物などの山のように積まれてある中央の一段高い処に、
肥
(
ふと
)
った、
口髭
(
くちひげ
)
の濃い、にこにこした三十男がすわっていた。
一兵卒
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
人々の
話柄
(
はなしがら
)
は作物である、山林である、土地である、此無限の富源より如何にして黄金を
握
(
つか
)
み出すべきかである、彼等の或者は
罎詰
(
びんづめ
)
の酒を傾けて高論し、或者は煙草をくゆらして談笑して居る。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
初めから終いまでアクを取るのです。そうして二時間ばかり煮たら
液
(
つゆ
)
と梅とを別にして梅をそのまま
罎詰
(
びんづめ
)
にしておいてもよし、
丁寧
(
ていねい
)
にすれば裏漉にかけるとなお結構です。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
罎
漢検1級
部首:⽸
22画
詰
常用漢字
中学
部首:⾔
13画
“罎”で始まる語句
罎
罎入