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索然
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さくぜん
ふりがな文庫
“
索然
(
さくぜん
)” の例文
一同、酔も
索然
(
さくぜん
)
と、興ざめ顔に白けたのはいうまでもない。遊び疲れも頃あい。それを
機
(
しお
)
に、その夜の無礼講も下火とみえた。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鰹節競争
(
かつぶしきょうそう
)
、
鮭探
(
しゃけさが
)
しなどは結構だがこれは
肝心
(
かんじん
)
の対象物があっての上の事で、この刺激を取り去ると
索然
(
さくぜん
)
として没趣味なものになってしまう。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
このおとろえた女王の
巾着
(
きんちゃく
)
切めいた商売
気
(
ぎ
)
は、ふたたびいまいましく興味
索然
(
さくぜん
)
たらしめることに、力をつくしたのであった。
ヴェニスに死す
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
その中にもこの歌は字余りにしたるがため面白き者に有之候。もし「思ふ」といふをつめて「もふ」など吟じ候はんには興味
索然
(
さくぜん
)
と致し候。ここは必ず八字に読むべきにて候。
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
あり余る財産とオノレーブルを抱きながら死灰のごとき
索然
(
さくぜん
)
たる孤独生活を送っていた。
湖畔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
国家の元気
索然
(
さくぜん
)
として、遂に
復
(
ま
)
た奮わず、この膝一たび屈して遂に
復
(
ま
)
た伸びず、故に一時逆流に立ち、天下の人心を鼓舞作興し、
然
(
しか
)
る後
徐
(
おもむろ
)
に開国の
国是
(
こくぜ
)
を取らんと欲したるのみ。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
ここの所をよく
弁
(
わきま
)
えて太祇の句を読まんと、蕪村や召波の句を読みなれて突然太祇の句を見たら、品格が悪くって光沢が少なくって、興味が
索然
(
さくぜん
)
としてしまうような心持がするであろう。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
画
(
が
)
とし詩とするには
索然
(
さくぜん
)
たるものがあるからである。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
ふと、こんな
小夜
(
さよ
)
のあらしは過ぎたものの、覚一は何か
索然
(
さくぜん
)
としたここちで、もう琵琶を取りあげる気にもなれないでいた。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もう
一返
(
いっぺん
)
最初から読み直して見ると、ちょっと面白く読まれるが、どうも、自分が今しがた
入
(
はい
)
った神境を写したものとすると、
索然
(
さくぜん
)
として物足りない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その中にもこの歌は字余りにしたるがため面白きものに有之候。もし「思ふ」というをつめて「もふ」など吟じ候わんには興味
索然
(
さくぜん
)
と致し候。ここは必ず八字に読むべきにて候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
○この頃『ホトトギス』などへ載せてある写生的の小品文を見るに、今少し精密に叙したらよからうと思ふ処をさらさらと書き流してしまふたために興味
索然
(
さくぜん
)
としたのが多いやうに思ふ。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
索
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“索”で始まる語句
索
索寞
索漠
索莫
索引
索具
索綱
索条
索麪
索溝